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生涯編集者 〜月刊『創』奮戦記 篠田博之著
ISBN 978-4-904795-18-7
2012年6月28日発行
月刊『創』の編集長が、創出版を興して今年で30年になるのを機に、関わって来た事件や様々な経緯をまとめた一冊。『創』は、もともと1982年の商法改正で、それまでの発行元が休刊を決定。それに納得できずに、当時の編集者が自力で発行を継続したものです。この何年か、総合月刊誌が次々と休刊していくなかで、雑誌を出し続けることの意味や、ジャーナリズムの責任といったことを問題提起したのが本書です。
『創』の場合、映画『ザ・コーヴ』上映中止事件など言論・表現をめぐる様々な事件について、運動を展開することで現実に関わりつつ、それと連動させて誌面づくりを行ってきたという特徴があります。また宮崎勤死刑囚や林眞須美死刑囚、それに女優・三田佳子さんの二男や田代まさしさんの薬物事件などには、当事者に接近して、独自のスタンスから報道を行ってきました。そうした誌面づくりそのものが、ジャーナリズムのあり方についての一種の問題提起だったといえます。
《目次より》
1、新左翼系雑誌の壊滅
2、家内制手工業の日々
3、皇室タブーと右翼の攻撃
4、イトマン事件と家宅捜索
5、コミック規制との闘い
6、筒井康隆・てんかん協会の合意
7、三田佳子さんの二男薬物事件
8、オウム麻原三女の入学拒否事件
9、和歌山カレー事件・林眞須美死刑囚
10、武富士盗聴事件と裁判闘争
11、奈良女児殺害・小林薫死刑囚の手記
12、宮崎勤死刑囚、突然の刑の執行
13、「ロス疑惑」三浦和義さんの謎の死
14、映画「ザ・コーヴ」上映中止騒動
15、田代まさしさんの薬物事件
16、雑誌ジャーナリズムの苦境